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ヘッドライトワイパを修理しよう! [Automobile]

先日気が付いたらこんな状態になっていた(笑)。SAABお約束のヘッドライトワイパ不調がついにやって来たわけ。考えてみたら直前に連続してウォッシャを使ったんだっけ。それが原因なのかな?とりあえず考えてみよう。

P1011217.JPG

不具合の状態

  1. ブレードがパーク位置手前で停止している。 
  2. 直前のウォッシャ作動中に数回レバーを引いて再噴射した。→原因かも?
  3. 一度止まるとエンジンを切ってしばらく待たないと動かない。
  4. 駐車後IGキーONでパーク位置へ戻る(事が多い)。
  5. ヒューズとリレー、そして接続カプラには問題がないようだ。
  6. 復旧後、一度ずつ作動させると正常に動作しパーク位置に戻る。
  7. 2の動作または作動→停止を3回連続させるとほぼ不具合が再現。→2-6繰り返し

P1011218.JPG

エンジンルームのリレーBOXの該当リレーを他の同型リレーと入替えてみたけれど全く変化なし。ちなみヘッドライトワイパとバキュームポンプが同じリレーだった。ついでにクーリングFANやAC関連のリレーを使用頻度の低い装備の同型リレーと入替えておいた。

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GM品番:90229206Lucas製。何となく信頼性低そうに見えるけど、今まで壊れていないからそんなことはないはず(笑)。

P1011220.JPG

左ヘッドライト裏(上から覗き込めば見える)にあるモーターハーネスのカプラを外し、エレクトロニッククリーナで端子を洗浄したけど状況変わらず。テスタで当たるとIG電源(赤)・ウォッシャS/W(黄)・アース(黒)になっていた。と言う事はやはりモータユニットの不具合の確立が高いと言う事になる。

P1011221.JPG

ってわけで早速取り外しにかかる。グリル→ウィンカーレンズ→ヘッドライトボディの取外しは慣れているので約3分、ワイパーブレードとモーターユニット外しに更に3分程度。取外しは簡単だけれど、モーターユニットのO/Hで結構な時間がかかることになるのだ(泣)。

IMGP1294.JPG

いきなり全部分解。というか、カバーを外して試しに12V流したら部品が外れちゃったので、しょうがないからパーツを全部取り出したのだ。しかもデフォルトを撮影するの忘れた事に気づいて唖然(笑)。ギアの合わせが判らなくなっちゃった・・・。

IMGP1297.JPG

取り出したパーツ群。他にも大きめのギアが2個有るんだけれどそれは撮影忘れ。

作業内容

  1. 劣化したグリス拭き取り&洗浄
  2. ステンレスプレートの大穴とギアのクリアランスをサンドペーパで研磨調整
  3. モータ端子、各部接点の洗浄
  4. 組込み ギアの位置合わせに四苦八苦

IMGP1298.JPG

無事組みあがったけれど、位置合わせを試行錯誤したので結局4時間くらいかかってしまった。判った事は以下の通り。

正常時

  1. パーツ群画像中央の白い小ギアがパーク位置でIG電源をカット(接点を離す)
  2. ウォッシャS/W(黄)は(たぶん)ダイオードを介してモータ(+)に入力
  3. IG電源(赤コード)は抵抗(PTC)を介してモータに接続(たぶん安全装置としての組込)
  4. 停止位置(IG電源OFF)からウォッシャS/Wで直接モータ始動すると1の接点が接触してIG電源ON
  5. レバーから手を離してもギアが定位置まで回転(ブレード2往復)し1に戻って停止

不具合発生時

  1. モータやグリスの経年劣化による摩擦抵抗などの増大→消費電流増加
  2. 1状態での連続作動によってPTCが加熱&抵抗増大し→電流が流れず途中停止
  3. パーク位置以外ではIG電源が遮断されないためPTC加熱継続→再作動不可
  4. エンジン(IG)OFFでPTC冷却→次回エンジンON時パーク位置へ復帰

IMGP1299.JPG

10mm正方形×厚さ1mm程度の形状のPTC、抵抗値は温度によって5Ωから20Ω超まで変化していた。そのPTC(○部分)をショートするとかなりの速さでモータが回るけれど、勢い余ってパーク位置を通り越してしまうために連続作動になってしまう(笑)。経年劣化したヘッドライトワイパーユニット(途中で止まるけどたまに復帰している程度)の修理をするのであれば、増電力分だけ抵抗値の低いPTCに入替えると良いと思う。ギアは触らずPTCだけ交換するならユニット裏のカバーを外すだけ済んでしまうし、たぶんほとんどのユニットが復活するんだろうなー。

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そうそう、PTCの冷却には室温で30秒以上かかっていたから、連続させず、それ以上の間隔でウォッシャ作動すれば、途中で止まるリスクは大幅に軽減できるはず。


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ほそモール

謎の動きをするヘッドライトワイパーがここまで解析されたことはかつてなかったのではないかと思います。
おつかれさまでした&ありがとうございました。
by ほそモール (2010-07-15 11:34) 

ケロさわ

ほそモールさん、

乱暴な内容で説明不足も多いかと思いますがご容赦下さい。

不具合の原因除去をするならばO/H(モータ内部の洗浄、グリス交換、クリアランス調整、接点復活)が必要だと感じました。
ただしギアの組込みが若干ややこしいので、簡便な対症療法としてPTCサーミスタの交換もアリかと。

チップ型じゃなくても入ると思います。↓
http://www.maximum-tech.co.jp/product.html
by ケロさわ (2010-07-16 09:24) 

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